(交渉編2)私の夫は浮気がバレて、別居しました。
私に声をかけられた浮気女は、後部座席の
扉を締めようとしながら、振り返った。
恐らく、声をかけた私より先に依頼者の姿を
確認した模様だ。
『どなたですか?』
『○○さんご存じですよね?
これ貴女ではありませんか?』
『・・・・・ハイ。誰ですか?』
『こちら、△△さんの奥様です』
『私になにか用ですか?
こんなところで迷惑なんですが。』
『そうですよね、事実を確認したい
だけなんですが、この画像はあなた
で間違いないですか?』
『否定されるならば、それも構わない
ので○○の職場に確認をさせて
いただきます』
『・・・私です。勤務先も知っている
んですか?』
『調査会社の報告にありましたよ』
『・・・』
『△△さんの奥様も貴女とお話が
したいのですが、幸い今日は彼が
懇親会で不在なので良いかと思い
まして。場所を変えますか?それとも
ここで話しますか?』
『・・・』
『私としては、どこでも構わないんです
場所を指定して頂ければ、そこに
伺いますが、日時を変えてまでお話を
する必要もないと思いますので、こちら
としては、強要もしませんから』
『わかりました』
『場所はお任せしますんで、貴女の車の
後ろを付いていきますから』
『わかりました』
彼女に見せた画像は、浮気夫と二人で
じゃれあっている画像。
少なくとも交際していることは否定できなく
なった。
彼女の車は、5分くらい先にあるカラオケ店
へと向かった。
その頃、懇親会の真っ最中の浮気夫は
会場にて監視中である。スマホを確認して
いる様子もない。
交渉は次の場面へ。