慰謝料7000万の行方｜不貞夫！！思い通りに離婚はしない

サレ妻の頑なな態度は、不貞夫の表情を

強ばらせる。

『・・・・・・』

『言い訳は今更、必要ないわ』

『・・・・・・わかった。署名するよ、

条件も呑む。』

不貞夫は離婚届に署名し、持っていたバック

から印鑑を取り出し捺印。

『週明けの朝、口座から移動しておくね』

『そ、振込みの確認ができたら家財道具を

どうするかなどを連絡するわ』

そう告げると、バーカウンターから立ち去り

自身の部屋へと消えた。

翌日、二人で鑑賞する予定だった歌舞伎も

なかなか予約の取れない鮨店もキャンセル

数度、不貞夫からのLINEはあったが無視

キャンセルになった時間をLIVE 鑑賞などで

過ごし、翌日の早朝の便で帰札した。

到着する不貞夫からのLINEで振込の報告

を確認する。

サレ妻を空港で待っていたのは探偵

探偵から渡された書面。

空港で探偵から昨日の不貞夫の様子を聞く

すると、午前中にある女性と別なホテルの

ラウンジで接触、昨夜の神妙な面持ちから

一転し満面の笑みに溢れている。

『氏名と住んでいる部屋は、近いうちに

判明します』

『判りました。これから市役所にこれを提出

すればいいのね』

『はい、離婚不受理届けを

提出してください』

サレ妻の抵抗はここから始まった。